[AdverTimes掲載コラム]第1回:見る専用にダウンロードしたInstagramが、人生を変えた?

宣伝会議が運営する「AdverTimes.(アドタイ)」に、オーナーの稲本あやが寄稿したコラム第1回のご紹介です

見る専用にダウンロードしたInstagramから事業が始まった「起業までのみちのり」を振り返っています

いつもみてくださる皆さまこんにちは。デザイナー兼ブランドオーナー Ayaです

2024年1月から大変ありがたい機会をいただき、宣伝会議様が運営する広告界のニュース&情報プラットフォーム「AdverTimes.(アドタイ)」にコラムを寄稿させていただくことになりました

主に「価値について」をテーマに書かせていただこうと思っております

私自身の実体験を交えてのコラムですので堅苦しくなく、たくさんの方に新しい気づきや発見がある内容にできればと思っております

1月は第1回。これまでたくさんの方からご質問いただいてきた「起業までのみちのり」を振り返ってみました

ぜひご感想おまちしております

AdverTimes.(アドタイ)掲載記事のご紹介

Instagramだけで始めた無店舗型ビジネス

AdverTimes.のおすすめコラム欄に掲載された稲本あやのコラム

はじめまして。ジュエリーとアクセサリーの2つのブランドをInstagramだけで販売する無店舗型ビジネスを展開する、稲本あやと申します

このスタイルで事業を始めたのが今から6年前。約2年間勤めたメーカーでのエグゼクティブ・アシスタント職を辞め、独立して事業を開始しました

現在は国内のMAUも3000万を超えると言われているInstagramですが、当時の日本では現在ほどには浸透していませんでした

新語・流行語大賞で「インスタ映え」が選ばれたのが2017年のことでしたので、まだ浸透前の状況にあったと思います

ショッピング機能が実装される前で、SNSから買い物をするという感覚が全くない時期でした

「Instagramだけで事業をしています」と言うと6年経った今でも「きっかけは何ですか?」「どうして無店舗で物が売れるんですか?」とよく聞かれます

6年前の日本のSNSはFacebookにだんだん皆が飽き始めて「次はInstagramかな~なんだろうな~」くらいの時期

一方で米国をはじめとする海外ではInstagramとSnapchatが人気を二分していた時期でした

ケースに収めた大粒のモアサナイトのフルエタニティリング

海外で流行った商品は日本では5年後に遅れてやってくる

最近はインターネットの普及などでスピードが加速しているため、タイムラグはどんどん短くなっているように感じます

ただ幼い頃から海外で生まれ育ったこともあり、日本は海外で流行った商品が5年~数年程遅れて入ってくるという感覚を持っていました

InstagramかSnapchatはもう少ししたら日本で流行するのだろうなと思い、見る専用に何となくダウンロードしたのがInstagramでした

好きなことや趣味や目的だけで横に繋がっていく仕組みが面白く感じました

当時の日本では情報交換と言えば「アメーバブログ」が全盛の時代でした

写真だけで欲しい情報が取れるInstagramの便利さに「これはおもしろい」と思い、海外で買ったアクセサリーの写真を1枚投稿してみました

すると「私も欲しい」というコメントがたくさん来たのです。趣味や感覚が似通った女性同士

それならと「じゃあ色違いも欲しかったから、送料をみんなで折半しよう、他にも欲しい人いる?」と呼び掛けて・・・実はこれが事業スタートのきっかけです

最初はビジネスをしようと思っていたわけではないのに「好きなものが同じ人どうしの繋がりでコミュニケーションを密にとりあった結果、ニーズがありビジネスになった」のでした

ブルーグレーの石のヘイローリング2本を着けた手

はじめに気を付けたのがお金のやりとり

金銭トラブルは絶対にないように、またお互いの個人情報の交換はDMではしたくなかったので、最初はメルカリのプラットフォームを活用しました

当時は今のように自分で作るショップサイトが流行する前で販売手数料+決済手数料が高額だったため、自社ショップサイト製作の資金を作るためにメルカリとInstagramを活用

Instagramで写真や動画をシェアし、メルカリで決済をしてもらう

メルカリには受け取り後に「感想をもらう」機能があるため、レビューを今度はInstagramに投稿してこのふたつの間に流れをつくりました

海外ではすでに動画を見てInstagramで物を買うことが主流になっていたため、とにかく動画をInstagramで掲載して実物を手にしているかのような状態を想起させました

ショップはクルーリールという名前で「ブライダルアクセサリー専門店」でスタートしました。ブライダルは需要が消えることはありません

さらに写真や動画はプロのカメラマンさんが撮影した素敵なものを顧客の花嫁さんからたくさんシェアいただけ、プレ花嫁さんは最新の流行を雑誌よりも早く動画で見ることができる

Instagramとの相性が良いと考えたからです

それと同時にすっかりInstagramのおもしろさにハマり、海外のInstagram Marketing YouTuberの動画を見漁りました

海外のInstagram Marketing Schoolに入会してコミュニティ内で最新の情報交換をしました

そこで初めてInstagramは全て「アルゴリズムに支配されている」ということを知り、とにかくアルゴリズムを徹底的に研究しました

本の上に重ねた手元のリングとテニスブレスレット

日本の市場では、他者の“お墨付き”が購買の起点に

どのようなビジネスでもそうですが、全て海外の手法を取り入れればOKというわけではなく必ずローカライズが必要だと言われます

おそらく一度は聞いたことがあるかもしれませんが、世界各国の人々が乗った豪華客船が沈没しかかったときに何と声をかけるといいのかという「沈没船ジョーク」の話があります

販売の際、これと全く同じだと感じました

船長が各国の人を飛び込ませるために、アメリカ人には「飛び込めばヒーローになれる」と言い、フランス人には「決して海には飛び込まないで下さい」と言います

そして日本人に対しては「みなさんはもう飛び込みましたよ!」と言うのです

この話と似ていて、Instagramはまさしくここをカバーしているプラットフォームだったと思います

売り手と密にコミュニケーションをとり写真や動画でくまなくチェックし、さらに「誰かの率直な感想」と「自分以外の誰かがとっても気に入っている様子」を見て、それを「真似する安心感」があって初めて買う決意ができる

「みんながこんなに気に入っているのだし、こんなにたくさんの人が持っているってことは、これがイイと思った自分の直感は間違いないはず」という“お墨付き”が大きなキーポイントでした

「販売者とのコミュニケーション」における双方向だけではなく三方向以上の矢が刺されば、より購入につながりやすい状態になるのです

さらにInstagramというショーケースで広いコミュニケーションを取り、LINE@に誘導しました

そこから個別に一人ひとりと対応してショッピングサイトへ誘導するという、SEO対策が一切不要なルートを確立させました

マニュアル化すれば扱う商品は関係なく誰にでも可能になると確信しました

試しにアクセサリーで成功したステップと同じ手法でアパレル・ジュエリー・インテリアといろいろ検証をしてみたところ、全て販売に繋がることがわかりました

この「ファンを育てる」やり方は時間を要するだけに、金額は関係なくブランドを価値あるものに育てていくことができるのです

当時ほぼいなかったSNSコンサルの依頼をいただいていたことから、SNSの物販スクール事業の準備も同時に進めほぼ完成していました

ただこれまでのプラットフォームの移り変わりから、Instagramを超える何かもそのうちすぐに現れると思いました

Instagram頼りのビジネスは10年後にはなくなっていると考え、20年後も残る「ブランドを作る事業」に集中しようと決めました

SNSの使い方を教えることは自分でなくてもできますが、スモールビジネスの起業後にどうブランド価値を作ってスケールしていくかを伝えられる人になる方がきっと今後求められると考えたからです

2024年ようやくその段階にきました

ハート・一粒石・クロスのネックレスを重ね着けした胸元

会社員を辞めて事業に集中、そしてモアサナイトへ

Instagramビジネスが軌道にのり、会社員をやめ事業に集中することにしたのは2020年です

外出規制された多くの人たちがSNSにエンターテイメントを求めるしかなくなり、Instagramは想像以上のスピードで広がりをみせたように感じます

それまで非対面のネット上で高額な商品をご購入いただくには、それ相応の時間と労力を費やしてきました

ある時期を境に意識と習慣が変わり、非対面での物販が驚くほどすんなりと受け入れられるようになりました

そして次なる挑戦は、日本ではまだその存在をほとんど知られていなかったラボで創られるエシカルな人工合成石『モアサナイト』という石のジュエリーブランド、RADIANNに価値を持たせることです

こうして非対面販売ビジネスを確立させつつあったのですが、個人がSNSで簡単にビジネスがスタートできるようになり、たくさんのご質問やご相談も寄せられるようになりました

有象無象が現れては消え現れては消える個人商店たち。何事も始めるのはとても簡単です

でも大切なのはHow to Win。Where to Win

どう勝つか。どこで勝つか

そして価値を持たせ、価格競争には巻き込まれずブランド価値を高め続けられるか

この「価値とはいったいなんなのか?」という目には見えないものをつくり上げることでした。そしてとんでもない事件は起こったのです

続きは第2回で。最後までお読みくださりありがとうございました

コラム第2回のご紹介はこちら。ブランドオーナーについてはFounderでもご紹介しています

デザインやサイズのご相談は公式LINEまたはオーダーメイドのご案内からお気軽にどうぞ