『知らないと損』な宝飾業界のマーケティング戦略
こんにちは
宝飾業界には、巧みにコントロールされた業界ならではのマーケティング戦略が張り巡らされています。
それらは一般的には割と「知られざる」内容だったりすることがあります。
宝飾の世界にいる人にとってはあたりまえ のことでも
そうではない人にとっては まだまだ敷居が高く感じられて
しりたくてものぞけなかったり
聞きたくても聞けなかったり
だからこそ ぼんやりとしかわからない なんてことが結構あります。
「いつのまにか刷り込まれてしまった常識」
■結婚指輪といえば、ダイヤモンド
■結婚指輪といえば、プラチナ
■結婚指輪といえば、給料3か月分
しかし、ダイヤモンドが婚約指輪として使われるようになったのは 意外と最近のことだということをご存知でしたか?
その昔、王族など上流階級の間では、富と贅沢の象徴としてダイヤモンドの指輪が贈られることはありましたが
婚約指輪にダイヤモンドが使われることは一般的ではなかったようです。
ではどのようにしてダイヤモンドが婚約指輪として一般的になったのでしょうか?
実はここがおもしろいところで・・・
実は1867年、南アフリカでダイヤモンド鉱山が発見されると、ダイヤモンドはいっきに供給過剰になってしまい、だれもが手が届くもの
になってしまったんですね。
すると、どうなるか。当然ですが価格が下落。
供給過剰になったダイヤモンドの金銭的価値と高級品としての評判を維持するために・・・ コントロールされるようになります。
誰が?なんのために? そう
ダイヤモンド鉱山をもっていたデビアス社の功名な戦略が始まります。
採掘量のコントロールをし(本当は掘ったら出てくる)
英国王室へのダイヤモンドプレゼント
ハリウッドスターへの貸し出し
セレブの婚約指輪雑誌掲載
など、様々な施策を通してダイヤモンドのイメージと、その希少さと象徴性に関する物語をアピール。うまいですね。
(⇈RADIANN モアサナイト オーバルカット4.0ct エンゲージリング)
それと同時にセレブのものだけにはしない為に、
「永遠に品質が変わらないダイヤモンドは、永遠の愛と結びついている」
というメッセージを込めたキャンペーンが開始され
女性の指に輝くダイヤモンドは、男性の経済的成功や社会的地位の象徴であると強調することで
男性の購買意欲を高める戦略も用いられました。うまいですね・・・。
そしてそして マーケティング・キャンペーンは至るところで展開され、1948年に発表された
「A Diamond is Forever(ダイヤモンドは永遠の輝き)」
デビアス社のマーケティング戦略を象徴するキャッチコピーです。
そう、この良く耳にするフレーズは、デビアス社のものだったのです。
このように、デビアス社が市場を巧みにコントロールする戦略をとったことによって、ダイヤモンドが今のような形で認知されるようになったのです。
というこことは、私たちはもしかすると
知られざる大きな力によってコントロールされたものを価値としている ということです。それ自体はおかしなことではありません。
ですが、大切なのは これからは価値は理解することから始まる
ということになりますね。
近年では、環境問題や人権問題への意識の高まりから
必ずしも 今まで言われてきたような
「いつのまにか刷り込まれてしまった常識」はかわりつつあります。
■結婚指輪といえば、ダイヤモンド ➡ モアサナイトなどのエシカルジュエリー
■結婚指輪といえば、プラチナ ➡ イエローゴールドなど好きなカラー
■結婚指輪といえば、給料3か月分 ➡ エンゲージは無しにして、結婚指輪だけに
モアサナイトなどの、代替素材を使った婚約指輪を選ぶ人はどんどん増えています。
宝飾業界の未来は、色々な戦略やマーケティングよって時代とともに変化していくかもしれませんね!
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